2013年01月25日
けばらのみょうが -3
ある日
猫の手ぇも借りたいほど忙し時にな
「 お寺建てるんで男百人はたらきにこさせよ 」て
高野山からゆうてきたんよ
なにしろ その頃は
美里は高野山の寺領( 領地 )やったさけ
ことわるわけにはいかなんだんや
「 フウ~ こまった こまった 」
「 ええよー ほな わし一人で百人分 はたらいて来ちゃらよー 」
みょうがは 一人で高野に行てくれたんよ
せやけど
高野ではよー
役人たちが カンカンや
そんなアホなことあるかと思たんやろな
百人でも出来ん えらい土こねやらしたるーちゅうてな
ところがみょうがは
ホーイ ホイホイ ホホイノホイ
あっというまにやってしもたさけ
役人らくやし くやし・・・
そやから こんどは
大きな大きな木 ようさん( どっさり )ようさん運ばしたんや
あ~あ こんどはみょうがも ホホイノホイとはいかなんだ
あと 一本ちゅうとこでヘナヘナになってしもた
役人ら うれして うれしてかなわん・・・
Posted by 西たかこ at 09:30│Comments(0)
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